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ベルギー国民は大のビール好き。国内には約120社もの醸造所があり、ビールの銘柄は800種類ほどにも上り、その豊富な味わいは誰しもベルギービールの虜になるほど。樽あるいは壜からビールが注がれたとしても、その鮮度、安定性、温度、透明度はどこで売られていても常に一定しています。グラスは常に清潔に保たれ、軽くグラスを傾けて、手ぎわよくビールを注ぐと、強く泡立ちます。
中世に修道院の僧が造り始めたのが発端ですが、その後、ジャン1世がビールを奨励したことも手伝って、ベルギー各地でビール造りが盛んに行われ、今日のビール王国へと発展しました。
市場の70%を占めるピルスPilsビールは大量生産され、消費者に好まれています。ルーヴェンLeuven、ジュピーユJupille(リエージュ付近)、ハークトHaacht(ブラッセル北東)、アルケンAlken(リンブルグ中心部)で製造されるピルスビールは純度の低い麦芽から作られ、田舎の居酒屋やバーのカウンターを飾るビールポンプ用に作られています。
トラピスト派の修道院内で修道士の管理によって醸造されるトラピストビールは、世界で7種類、そのうち3種類がベルギー国内にあります。各々のビールは、アヘルAchel、ウェストフレテレン Westveleteren、ウェストマルWestmalle、と名付けられており、これらは“トラピストTrappist”という総称ラベルを付けられる唯一のビールです。
この他に“アルコール度の強い”ビールはメッヘレンMechelen、ブラッセルBrussels、トゥルネーTournaiなどにも見受けられます。このような深い銅褐色のビールはこくがあり、アルコール度8%です。
“ランビックLambic”や“グーズGueuze”は地方特有の小麦とその微量化学処理を基にし、“自然発酵”と記載することが認められており、ブラッセル近郊で好まれているビールです。大寺院や貴族の屋敷周辺に居住する人々にとっては、このようなビールを飲むとういうことは格式ばった儀式になります。“グーズGueuze”は“壜の中で自然に”発酵するため、シャンペンと同格と自負されています。
ビールには虹の七色が揃っており、これに関する多くの逸話が残されています。ルーヴェンLeuvenの不透明でさわやかな“ホワイト(白)”ビール、琥珀色から黒に至るまで各色が揃うアウデナールドOudenaarde、ゾッテへムZottegemやディーストDiestのビール、詩的な名の付いた“レッド(赤)”ビール・ローデンバッハRodenbachには大麦、スハールベークSchaarbeek(ブリュッセル郊外)でとれるサクランボから作るビールです。
この他にも数多くのビールがあり、バラエティに富んだ料理にもよく合います。ウナギのグリーンソース煮、ムール、ます、子牛のカツレツなど、これらは有名なベルギー料理のほんの一部にすぎませんが、ビールを少量使用することにより、一層味を引き立てます。
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