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へール(geel)

へール(geel)

アントウェルペン州南部にある農業の中心地。ベルギー第3の広さがあります(1.1万ha)。14世紀頃には自治権を取得、15~17世紀に織物産業で栄えましたが、18世紀には完全に衰退します。しかしその後、付近にアルベール運河やボードワン王高速道路などの産業基盤が整い、第二次大戦後からは活気ある産業の町として成長しています。プントやエーフェルといった近郊の町には多くの中小企業が集中する産業ゾーンが築かれ、多くの雇用を産んでいます。
※注 オランダ語のGの発音は、日本語の「へ」の音に似ています。

(C) Toerisme Provincie Antwerpen

ヘール観光局
Toerisme Geel
Markt 1 - 2440 Geel
Tel: +32(0)14 56 63 80
Fax: +32(0)014 56 63 99
E-mail: toerisme@geel.be

ヘール市(蘭語のみ)

メンタルハンディキャップのある人々を暖かく迎える町

この町は、メンタルハンディキャップのある人々を、病院ばかりでなく一般家庭の中でケアする活動で国際的に有名です。この活動は、土地の守護聖人ディンプナへの崇敬に根ざした、6世紀以上の長い伝統になっています。現在、約500名の精神病患者たちが、約440世帯に同居しています。

守護聖人、聖女ディンプナ

 ディンプナは600年頃のアイルランドの王の娘で、母からキリスト教の教えに従って育てられました。ところが母が死ぬと、父王は娘であるディンプナを妻にしようとしました。王を恐れたディンプナは、聴罪司祭のゲレベレヌスや二人の従者とともに大陸へ向かって船出します。4人を乗せた船はアントウェルペンに上陸。一行はさらに奥地へ身を潜めるためにヘールからすぐのザンメルにまでやってきます。そこには聖マルティヌスに捧げられた聖堂があり、全員とも、しばらくはそのそばで静穏に暮らしました。しかしそれもつかの間、錯乱した父王ははるばるこの地までやってきて、ディンプナを捕え、その首を斬り落としてしまいます。

 

 ディンプナはかくして殉教を遂げました。しかし人々は、この死こそ、父王を狂わせた悪魔に対するディンプナの信仰の勝利と信じます。13世紀、ディンプナの遺骸がヘールに運ばれ、聖女の墓には精神障碍をもつ人々がつぎづぎと巡礼に訪れるようになります。癒しを求める病人たちは当初教会が世話をしていましたが、その数があまりにも多くなってからは、次第に一般家庭がその役割をになうようになりました。15世紀にはすでにその記録が残っています。1838年以降、病人の看護は市の管轄となり、1850年には国立精神病院が建てられました。

アクセス

鉄道

ベルギー国鉄

アントウェルペン・ベルヘム駅よりネールペルト又はハッセルト行きで35分。

ベルギー国鉄


主な見どころ

聖女ディンプナ教会
Sint Dimpnakerk

聖女ディンプナ教会

聖女ディンプナとその聴罪司祭であった聖ゲレベレヌスが崇敬を集める巡礼地。1349年から1490年にかけて、白砂岩と赤鉄鉱の石材で築かれ、15世紀にフランボワイヤンゴシック様式に再建されました。1541年着工の塔は未完のままです。1949~1952年に大規模な修復作業が行われましたが、いまなおブラバント・ゴシック様式の好例として重要な教会です。聖女ディンプナの生涯を描いたヤン・ファン・ワーフェル作の祭壇画(1515年)や、聖女ディンプナと聖ゲレベレヌスの遺骸を納めた木製の聖遺物箱などがあります。17世紀には病人たちの間が附設されていました。ここで人々はノヴェナの祈りを唱えながら癒しを願いました。

 

祭壇画
ヤン・ファン・ワーフェル作:祭壇画(1515年)

パンの博物館
Bakkerijmuseum

テン・アード地区に残る最も古い家屋を利用。パン、ワッフル、マジパンなどの製造に関するたくさんの展示があります。すぐそばに木製の「フェルトの風車」(1796年)が移築されています。

Worfthoeven 5 - 2440 Geel
Tel: +32(0)14 57 09 50

市庁舎
Stadhuis

15世紀の建物。もとは織物ホールでしたが、1679年以降、市庁舎として利用されました。今は観光局が入っています。

聖アマンドゥス教会
Sint Amandskerk

ヘールで2番目に大きな教会。フランボワイヤン・ゴシック様式、赤レンガと白砂岩と赤鉄鉱の石材で築かれています(1490年~1531年)。塔の高さは59メートル。内部はバロック様式。フェルハーヘン作バロック様式の説教台(1748年)やバロック様式の大理石製内陣仕切(1693年)のほか、17~18世紀の美しい調度品や15~16世紀の彫像や絵画があります。

聖ディンプナおよび施療院博物館
Sint-Dimpna-en Gasthuismuseum

旧ヘール施療院と旧アウグスチノ会女子修道院を博物館として転用。修道院、病室、家畜小屋、納屋などが昔の様子のまま見学できます。病室はルネサンス様式です。聖堂には聖遺物箱などの聖女ディンプナに関する様々な品物が展示されています。

Gasthuisstraat 1 - 2440 Geel
Tel: +32(0)14 59 14 43
Fax: +32(0)14 59 14 43

旧家畜小屋の隣には、アントウェルペン州ケンペン地方の料理が楽しめるレストラン「デ・ガストハイスフーフェ」もあります。

De Gasthuishoeve
Gasthuisstraat 3 - 2440 Geel
Tel: +32(0)14 59 14 26
Fax: +32(0)14 58 88 45

国立精神病院
OPZ Geel

ベルギーで最も有名な精神病院です。複数の病棟や体育館などからできています。

OPZ Geel
Pas 200 - 2440 Geel
Tel: +32(0)14 57 91 11
Fax: +32(0)14 58 04 48


へールの味

ヘールの小さなハート
Geelse hartje

ヘールの小さなハート

ハート型に焼いたアーモンドのビスケットとマジパンです。市民の暖かい心がそのままお菓子になりました。

ウィッテケ
Witteke

特産のジュネヴァ。「ヘールの小さなハート」によく合います。


関連図書

E・ルーゼンス著、寺嶋正吾訳
『ギールの街の人々』

精神医療委員会刊、1981年


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